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ブログ 好きなアート マティスの The Cut-Outs

ブログ 好きなアート マティスの The Cut-Outs

2014年春からロンドンのテート・モダン近代美術で開催された"Matisse: The Cut-Outs"が10月12日からニューヨークのMOMAに移動。
(ニューヨークが近かったら・・これは本当に行きたい!)

マティスの色は、深いブルーや赤が印象的だ。彼は幼少期、父が経営する織物工場でたて糸と横糸が織り成す色に囲まれて育ったと聞いていた。そして少年マティスは、工場で織られた生地を、テーラーがハサミで器用にカットしていく様をじっと見つめていたというエピソードが付け加えられている。

マティスは70代で患ったガンの手術以降、車椅子の生活を余儀なくされた。その頃から美しい単色をペイントした紙をアトリエの壁中にはり、選んだ数枚をハサミを使ってカットし、組み合わせる表現を始めたが、それは『誰も出来得なかった新しい言語の発見』と評価された。
その制作風景を見た。瞬間的な判断で紙の上にハサミを滑らせるマティス。その先に現れる形がすべてわかっている速さだ。身体の自由がきかなくなり、道具が変わり、情熱が外に向かってほとばしる。そこに現れる形はまるで、サーカスの空中ブランコや、ジャグラー、綱渡り、ナイフ投げのアクロバット的なパフォーマンスを見ているようだ。

このCut-Outsの方式から、南仏ヴァンスのドミニコ会修道院ロザリオ礼拝堂の内装、ステンドグラス、祭司のローブのデザインに到達し人生を締めくくったマティス。モノトーンでスレンダーな聖母マリアのイメージは当初、シスターたちには不評だった。マティスはアシスタントをモデルに女性像のスケッチを毎日しながら、「もっとビスケットを食べて太りなさい!」と言い続けたとか。後にマティスの心の中のキリスト、マリア像は近代キリスト教美術の代表作と言われるようになった。マティス以前のキリスト教会とは違った、光のなかに包まれるモダンで明るい世界観がそこにある。

Henri Matisse: The Cut-Outs
https://www.youtube.com/watch?v=rLgSd8ka0Gs

BBC Henri Matisse- A Cut Above the Rest:The Culture Show
BBCのThe Culture Show (BBCは番組によっては期間限定の場合もあるから早めに見ることをお勧めします)
1
https://www.youtube.com/watch?v=AuJKHKEBfmY
2
https://www.youtube.com/watch?v=5somtBX1gC8

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