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ブログ 好きな音楽 OK GOのジャパンツアー

ブログ 好きな音楽 OK GOのジャパンツアー

2015年2月17日 TSUTAYA O-East

暗転の中、屏風型のスクリーンに、映画のワンシーンが次々に映し出された。SF、刑事もの、恋愛映画の主人公たちが、
"ok, ok", "go!", "Ok!", "go~!"と囁いたり、絶叫しているシーンの連続だ。そして最後に、オーメンの悪魔の子供・ダミアンのアップ、女性の恐怖に満ちた声で、"Oo! Damian!" と言ったところで、大きな日の丸のTシャツを着たダミアンはじめ、OK Goが全員登場。体育館より狭いライブ会場にハッピーな歓声が湧き上がって波のように人が揺れた。お約束の紙吹雪が天井まで吹き上げられキラキラして舞い降りてくる。新しいアルバムのトップ、"Up Side Down In Side Up" からスタート。およそ1時間半の特別な時間が幕を開けた。

Youtubeでしか聞いたことがなかったOk Goの演奏、音圧、その技量は素晴らしかった。音楽より凝りに凝ったPVオタクのイメージが強かった彼らは、実は18年間のキャリアある王道を行く本物のロックバンドだったのだ。

"Get Over It"
"Do What You Want"
"Here It Goes Again"で拳を突き上げ、
"Needing/Getting"
"This Too Shall Pass"は皆で大合唱。ダミアンのファルセットの美しさにほれぼれする。

途中、ダミアンが1人でギターを抱え、ステージの淵に立った。「君たち、安全だよね? 僕に乱暴しないよね?」と、会場に降りてきた。
会場は狂喜乱舞の嵐。なんと彼は、人をかきわけ会場の真ん中のスタンドマイクに歩きつくと、アコースティックで"Last Leaf"を歌い出した。1番を終えたら、自分でマイクの向きを反対側に向けて、2番を歌う。会場はその様子がおかしくてゲラゲラ笑う人、目の前の出来事に感激のあまり泣いちゃう女の子、必死でスマホを掲げる人が波打っている。OK Goは写真撮影は自由だ。というより、推奨している。ファンがそれをTwitterやYouTube にアップしたらもっと大勢の人がOK Goに触れ、宣伝になる。

最も注目したのは、ダミアンの"one, two, three!"の合図で観客の手拍子、床を踏む足音、「ツッ!」の声をサンプリングし、その音でダンがリズムを刻みながら、即興の演奏。

あっと言う間の1時間半、全部で19曲の演奏だった。
おかしな日本語の自己紹介、大好きな歌舞伎の物真似、友人の通訳ありのQ&Aコーナー。距離感を感じさせない。

最後は前列の子たちをステージに上げ、一緒に飛び跳ね、歌い、大きくみんなをハグしてステージを去った。
ティムもアンディーも、ピックや何か細々とした物を、ステージから投げていた。
若いアーティスト達とのセッションでは、自分の経験を惜しみなくシェアする彼を"Young Grandfather" と呼ぶ理由がわかる気がする。
アンコールも終わり、会場が明るくなっても、床にいっぱいに積もる紙吹雪を、高く放り投げて写真を撮る女の子たちの嬉しそうな声が止まない。OK Goは一方通行ではない、全員参加の企画を音楽にのせ展開した。先々が心配な世の中にあって、見知らぬ同士でも連帯感を持つ心地よさを感じさせてくれた。ダミアンはロックミュージシャン、自らを売り込む戦略家であり、気配りのできる生徒会長のような親しい大きな存在だった。次回また来よう!

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