ブログ 92歳のつぶやき 紅葉
ブログ 92歳のつぶやき 紅葉
毎年、本人が楽しみにしている紅葉狩り。
ニュースで東北の紅葉の様子が流れると、「おい、もう間に合わないぞ!いつ行くんだ!」とせかされる。
今年は11月の第三週めに、良いお天気に恵まれ、富士五湖をめぐった。
この写真は、河口湖畔のもみじ街道だ。
昨年行った山中湖には、この燃えるような赤い色が少なかったと、1年間クレームを言われ続けたので、今年は調べた結果、ここに行くことに。とにかく、彼は赤いもみじが見たいのだ。
ほんの百メートルほどの距離だが、カメラを首から下げた写真同好会らしき団体が、バスでやってきていて、みんなうっとりしながら見上げている。ほんとうにきれい。まわりの山々も黄色やオレンジ色のグラデーションが絶妙だ。
父も大きな声で、「きれいだなー」と、感動していた・・・はずだった。
しかし父は、以前行った日光の”いろは坂”のスケールが忘れられないらしく、家に帰ってきてから、
「あれは、オレにとっては本当の紅葉じゃないから、約束のガソリン代ははらわないよ」
私達「・・・・・・」
それ以来、私は、赤い色以外の紅葉に心が動かされるようになった。
キャメルだって、黄色だって、れんが色だってグリーンから少しずつ変わってゆく紅葉はこんなに美しいのに!なんでこれがわからないんだろう!
と心の中で叫びながら。