テキスタイルアート
テキスタイルアート
今日の私の仕事があるのも、大学で4年間染織を勉強してきたお陰。現在は下水道の公害問題が
あり、授業で生徒が自分で、糸や原毛を染めたりしないそうです。当時の私たちは、自分の作品のための素材の糸は全部自分達で染めていました。色の持つ協調性、独自性、深さ、ワクワク感、
全部ここから教わりました。
玉川大学芸術学部、内山先生と梶原先生に感謝申し上げます!
織りを主にやっていた時に、良くみていた本。色が美しく、織り見本が8種類入っていました。
そしてよく展覧会を見に行きました。
このチラシは宝物でした。(ぼろぼろになっても捨てられなかった!)
秘境ブータンの染織芸術展/西武シブヤ
渋谷区立松涛美術館 特別展 台湾高砂族の服飾‐瀬川コレクション‐
ネイティブのアメリカインディアンや、アジアの秘境に住む山岳民族、
インドネシアの島々の染めや織り。これらの世界は私の先生でした。
そこにはいつもワクワク感となぜか安心感があったのです。
これは私の前世の名残から来ていたものだったのかもしれません。
インドネシア本島のボロブドゥールという仏教遺跡に着いた時、暑さと長時間の車の移動で気持ち悪かったのに、急に頭のてっぺんから足の先まですっきりした覚えがあります。行かれた方はわかるでしょうが、ここは立体曼荼羅と呼ばれる巨大な石の階段に、無数の丸いドームがあって、その一つひとつの中に仏陀が座っているのです。『これでもか、これでもか』と、人間の手で造られた無数のものたちからは、時間やお金の観念がまったく感じられないのです。『無限』という言葉が心に浮かび上がりました。
学生の頃のノートを引っ張り出して読んでみましたが、今より数段難しいことを考えていたようです。
ちょっと今読むと恥ずかしい感じの文章を見つけました。
「らせん状とは、人間古来からの踊り、祈りを象徴している。
常に前進衝動を持ちながら、自己回帰し続けるのだ」
「シンメトリーという構成をとりながら、”空”に向かって
上昇してゆき、消えてゆくものは姿にならずに、
下の世界から生まれてくるものと同じ意味をもつのだ」
「全てのものは、姿、形が変化してゆくが、
それらの持つエネルギーは絶えず動き続け、
人生や魂のように、永遠に失うことはない」
「欧米諸国は、洗練されてゆく時、高くそびえ立つが
アジアは丸くなる。円を描くように、回廊を歩くように、
同じところで繰り返し同じ動作をすることで宇宙と一体となる」
若いときは、理屈も真剣なんだなって、なつかしく思います。
2 縫いあわせること